ホーム【コラム】中国特許調査・翻訳動向第7回(最終回):中国特許翻訳における人力翻訳

【コラム】中国特許調査・翻訳動向

第7回:中国特許翻訳における人力翻訳

 このたび、高電社は「特許 ワンストップサービス」を開始した。特許調査・出願のそれぞれのプロセスにおける高電社の製品・サービスを図1に示す。今回は図1の赤塗りの人力翻訳について述べる。

特許調査・翻訳の各プロセスにおける高電社の製品・サービス
図1.特許調査・翻訳の各プロセスにおける高電社の製品・サービス


 特許を出願する事業会社が人力翻訳をどのように実施しているか、そのパターンを図2に示す。1つ目は、社内に日本語と中国語との両方の特許・技術用語がわかる人材を知的財産部に配置して自社で翻訳を実施するパターン。2つ目は、特許の明細書作成を弁理士事務所に委託する際に翻訳も同時に委託するパターン。このパターンの場合は弁理士事務所から翻訳会社に翻訳を再委託することも多い。3つ目は、翻訳会社に全部または一部の翻訳を委託するパターンがある。

特許人力翻訳委託のパターン
図2.特許人力翻訳委託のパターン


 中国特許の人力翻訳を高品質で行うには以下のケイパビリティを保有する必要がある。

① 中国特許特有の言い回しをよく理解している。
② 日本語と中国語との両方に精通している技術翻訳者を抱えている。
③ 辞書が充実している。
④ どの言語においても特許の内容に統一感をもてるようマネージできる。

 最近の事業会社各社の動向としては、これら4つのケイパビリティをできるだけ内製化し、訴訟が起こった時の対応まで含め、自社が上流から下流まで統合的にコントロールできるようにするという動きと、逆に、4つのケイパビリティは翻訳を専門にしている翻訳会社に一日の長があるため、信頼できる翻訳会社とタイアップして、強みを補完し合うという動きが目立っている。特に辞書作成では、翻訳会社と密に連携することで、翻訳会社のもつ知見を活用して自社の辞書の充実に役立てるといった動きが目立ち始めている。

執筆者: 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 特任教授 岩本 隆

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